バックナンバー Vol.4

ピルの基礎知識

森田友子さんの場合
 
年齢 42歳
職業 主婦
既婚
初経年齢 12歳
初めて低用量ピルを服用したとき 33歳の時から
 
結婚して子どもを2人産んだ後、確実な避妊を心がけたいと思っていました。そんな中、夫の海外赴任のため、ヨーロッパに転居することになりました。日本でピルを飲みたいと相談したところ、中用量ピルは副作用があるので、リングを勧められましたが・・・。



■海外で出産することは避けたくて
 
今から9年前のことです。結婚して子どもが二人生まれた後、夫の海外赴任に伴って、ヨーロッパへ転居することになりました。
三人目を海外で産み育てることは避けたいと思っていました。そこで出発前に、日本で保健所の検診をうける際、助産婦さんに「ピルを飲みたいのですが」と相談しました。
すると「気持ちが悪くなるなどの副作用があるから、リングにしたら。海外に行くならアフターケアが必要だから、行った先でドクターに相談して」と助言されました。
その頃、日本では中用量ピルしか認可されていなかったのです。
 
 
■ヨーロッパではピルを勧められた
 
ヨーロッパに転居して約半月後、一般医(家庭医)のところを受診しました。
「リングを入れて欲しい」と相談したところ、医師から「入れられるけど、出血など副作用もあるから、ピルにしたら」と勧められました。日本での助産婦さんとのやりとりを伝えると、
「日本のピルとは全然違います。低用量ピルはほとんど副作用はないし、癌になる可能性が減るなど良いことの方が多いですよ。月経の量も減るし、月経の続く日にちも短くなります。こちらでは16歳からのんでおり、安全な薬です」
との答えでした。
そこで、その場でピルをもらうことにしました。とりあえず1シート、21日分処方されました。
「出血などして合わなかったら他の薬に変えます。飲み終わったらまた来てください」と言われてその日は終わり。薬代は、保険が効いて一回分700円くらいでした。
 
 
■飲み忘れないようコーヒーの粉の横にピルを置いた
 
出張中だった夫には、帰宅して初めて、ピルを飲みはじめることを話しました。夫は驚いた様子でしたが、文句をいうこともなく受け入れてくれました。
飲み忘れを防ぐため、毎朝飲むコーヒーの粉の近くにピルを置くことにしました。そのおかげか飲み忘れは少なかったのですが、初めて飲み忘れたときは、あせって医師に電話しました。
「心配しないでください。今日の分と二錠飲めば大丈夫ですよ」
と笑いながら言われたので、ひと安心しました。
 
 
■日本での認可がなかなか下りなくて
 
4年ほどヨーロッパで暮らした後、日本へ帰国することになりました。日本ではまだ低用量ピルが認可されていなかったので、有効期限ぎりぎりの分まで貰えるだけ処方してもらい持ち帰って来ました。少子化の論議の中で低用量ピルの認可が遅れたときは、薬の在庫も底を尽きそうで、半ば冗談、半ば本気で「またヨーロッパに遊びに行ってピルをもらってこようか」と夫婦で話したほどです。結局、日本での認可が間に合ってホッとしました。
 
 
■子どもたちにもピルを服用していることを話しています
 
ピルを飲みはじめて9年近くになります。
もう子どもは要らない、でも万一のために妊娠の可能性を残しておきたい、と思って飲みはじめたピルですが、2日目がなくなったみたいに月経が軽くなり、月経期間も短くなったこと、そして確実な避妊効果が得られることに満足しています。夫も、けっこう回りの人にも勧めたりして、満足しているようです。
思春期に入りつつある娘、性教育の始まった息子にも「お母さんは赤ちゃんができないようにする薬、ピルを飲んでいるのよ」と話しています。子どもたちが成長して避妊が必要な状態になったとき、ピルを第一選択肢として思い出して欲しいと思うから。
私の母も、私が20代のとき「不妊手術を受けた」と話してくれました。
中絶の多いのは、10代の少女とともに40歳前後の主婦が多い、と聞いたことがあります。「産まないようにする」ということ自体がもう不自然なことなのだから、「薬をのむのはいや」と言わずに、主婦にこそピルを勧めたいと思っています。
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