Vol.3 『不妊症にならない方法ってある?』

  • 2013年04月
  • Vol.3 『不妊症にならない方法ってある?』
  • 楠原浩二 先生
  • オーキッドクラブ理事

不妊症とは、一般に「結婚後、通常の性生活を行うにもかかわらず2年しても妊娠にいたらない場合」と定義されています。この定義に沿えば結婚したカップルの10%が不妊症にいたると考えられています。

しかし近年の晩婚化などの理由から、不妊症のカップルの割合は増えているように思われます。

では不妊症にならない方法はあるのでしょうか。結論から言えばそのような決定的な方法はありません。しかし少しでも妊娠しやすくする方法はあります。比較的簡単に実行しやすいものから困難なものまであります。比較的実行しやすいもののひとつに「早期治療」があげられます。不妊症の定義は結婚して2年を経て妊娠しないものと述べましたが、2年未満でも妊娠しなければ早期に(1年くらい待ってから)専門医を受診することをお勧めします。決定的な不妊原因がないかどうかの検査だけでも始めた方がよいでしょう。

原因がなければ性生活の改善だけでも妊娠は可能ですし、もし原因があれば早期の治療にとりかかることができます。

2つ目の工夫としては、「性生活の工夫」でしょうか。最近増えているセックスレスに対してはもちろん最大限の努力が必要です。さらに排卵日にあわせたタイミングのよいセックスも心がけたいものです。女性がこの日あたりが排卵日だと思い込んでいたものが、婦人体温表をつけて振り返ってみると実際の排卵日とずれているということはよく見かけます。
 
次に、不妊症の原因となる異常が既に子宮や卵巣に存在する場合についてお話します。例えば月経痛の原因となる「子宮内膜症」をたとえてみましょう。この子宮内膜症は最近増加しており、不妊症患者の約20%が内膜症を合併しているといわれています。しかし子宮内膜症のある方が全て不妊症になるというわけではありません。ただ、子宮内膜症が進行すればそれだけで妊娠成立の妨げになるのは事実です。ですから子宮内膜症が進行する前に早く不妊の治療にとりかかることができればそれだけで有利です。月経痛が強い方は単なる月経痛だと自己診断せずに、早めの婦人科受診をお勧めします。

このようなことは「子宮筋腫」にもあてはまります。月経血の量がかなり多かったり、月経痛が強かったりする場合は一度婦人科を受診しましょう。もちろんこのように日常的な工夫で解決できる不妊症ばかりではありません。体外受精などの根本的な治療が必要になることも少なくありません。しかしそういう場合でも、年齢が若ければそれだけ有利に治療が進められることは変わりません。ちょっと心配だなと思ったら、どうかためらわずに早目の行動をお勧めします。

<2013年4月>

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